富田俊明の日記
by izuminohanashi
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in a belly of a monster.
近況報告するといって、全然していませんね。
この週末にまとめてできるかな。

昨日は、届いた本棚を、4月移住の時にゲットした分と合わせて組み立て直し、やっと書斎が出来ました。
あとは、とりあえず突っ込んだ本を並べ直して、完成。

今日は、ちょっと思ったことを書いておきたいです。
先日、やっと科学研究費の計画書を書きおえました。
ぼくのドライブは、ここ最近強く思っていることから来ている。

例えば、今夏の壁画プロジェクト。
一部、市の美術関係の人から、壁画のサイトの方がいまいちだねって言う反応。
どうしてそう思うんですか? と問うと、市民への告知が徹底していない、という応え。
ぼく自身の考えがハッキリしているほど、フィードバックをくれる人の発言の背後にあるパラダイムが見えてきてしまう。意見や感想は、ぼくの作品に向けられているようで、発言者のパースペクティブの表明である。そういう風に見えるためには、自分の考えを持っていなければならない。

最初の個展の時以来。
暗闇に観客を一人ずつ閉じ込めた。暗闇には、<私>がどこで終わり<あなた>がどこから始まるか、両義的な意味が込められていた。
暗闇がコワイといって5分で出てくる人。40分も経って出てきて、心地よかったからもっと居たかった、と言う人。
ぼくがぼくであろうとするほど、見に来る人はその人自身となる。
ぼくが<作者>であろうとするほど、見に来る人は<観客>として振る舞う。
関係性は、相対的なものだ、と心得た。

今回の市の美術関係の人の発言の場合は「観客は作品に関する情報を過不足なく与えられるべき」という考えが前提にある。これが正しいのは、公共のギャラリーや美術館においてだけだろう。
いつからぼくたちは<観客>をこんなに甘やかすようになったのだろう?

ぼくと同い年で、31歳で死んでしまった研究者はこう言っていた。
ぼくたちの時代で、結局最後の最悪の壁は<世俗主義>だろう、と。
このことについて、日本の美術の世界で議論されているのを聞いたことがない。
ぼくはこれに加えて<消費者主義>がもう一方の壁だろうと思う。
この2つは実は一体のものなのかもしれない。
とにかく、これが最悪。

で、表現者として、この壁の前に屈するかどうかという問い。
ぼくは、いかにしてこれを崩すかを考えている。
なぜなら、初めから壁などないも同然のものにとって、
こんな壁は邪魔であっても何かの役になど一切立たないからである。

一本松の壁画は、世界の他のものと同じにそこにある。
例えば、昔の道しるべや遺物。または住職が植え直したヒョロヒョロの一本の松。
これらには、別に案内板がついているわけではない。訳を知っている人だけが知っている。
でも、別に知られることを拒否しているのではなく、ただ開かれてそこにある。
一本松の壁画も同じである。わざわざ断らなくても存在できるのだ。
そして、そういうよく分からないものが、街の中にあってもいい、というか、
もっとそういうモノがあるべきだとすら思う。

学生時代、バックパックを背負って彷徨ったのは、結局、外に出るためだったのだと思う。
このモンスターの腹の外にでて、風に当たるため。

ぼくの山でもそうだ。
儀礼の意味は、誰も説明してくれない。
説明したくてたまらない人、自分の考えを押しつけたくてたまらない人は沢山いるが、
どれも勝手な解釈にすぎない。
本当の意味は、自分で探さなくては。自分の心に訊いてみなければ。
それができないものは、他者の考えにしがみつくしかない。
自分の声を聴くのがみんな下手だから、すぐには聞こえてこないし、
どっちつかずを抱えていられるだけの心の体力がないから、安易に他人の考えに飛びつく。
で、いつもこの人の考えからあの人の解釈へとうろつく羽目になるのだ。

世俗主義と消費者意識というモンスターには、頭がない。
なぜなら集合的にいつの間にか作られたものだから。
こいつには巨大な腹があるだけだ。それは飲み込むだけで、何も産み出したりしない。
ほとんどの人がその中にいるところを見ると、居心地がいいらしい。
でも、そこにいたら、自分で見たり聞いたり、自分の考えなどひとつとして持つことはできないのだ。

表現者として、いつまでこの矮小化のモメントに耐えなければならないのかと思う。
科学研究費関係で計画を立てていて、一つのアイディアがまとまってきた。
助成を得られなくても、やってみようと思っている。
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by izuminohanashi | 2010-10-23 16:10 | dairy
recent news will be uploaded soon!
今日は時間ができたので、ブログのアップもします。
釧路は寒く、曇ってます・・・。
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by izuminohanashi | 2010-10-16 12:40 | dairy
leaving to Kushiro.
明日朝の便で、釧路に戻ります。
いろいろあり過ぎて、ブログにもアップできず、
少しゆっくりしてから書くことになりそうです。

あたらしくいい出会いもあり、刺激を受けました。
また、不本意な場に遭遇し、お陰で目が覚めました。
懐かしい顔に再会し、のんびりとよい時を過ごしました。

少し無理もしたので、しばらくは養生しつつ、
これまでのまとめと、新しい動きへ向けて・・・

道東は紅葉に染まっていることでしょう。
ゆっくりとこころに染み込ませていきましょう。

とりあえず、みなさまに御礼を。
またすぐブログでお目にかかります。
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by izuminohanashi | 2010-10-13 01:42 | dairy
being with a bunch of foolich people.
今日はCAT展のオープニング。

時間ぎりぎりに行ったら、ぼくの作品がとんでもないことに。
他の作品が移動してきていて、超見にくい状態に。
すぐに主張して、改善してもらえることになった。

さて、2次会では、CAT展を発案し、続けてきたメンバーの人たちを始め、
今回の出品者が一言ずつコメント。
10年目にしてファイナル展となった今回、みんな特別な思いがあるようだった。

ぼくをCAT展に誘ってくれた松山さんのコメントが、非常に心に残った。
いわく、これだけの馬鹿者がいて嬉しい、幸せだ、と。

80歳近い方たちもいて、ぼくは、これまでにあまり付き合ったことのない世代の、
現代美術をやっている人たちと一緒にいるんだな―と思っていたけど、
なんというか、味がある。馬鹿であるってことは、お利口であることとは違うんだな。
自分を突きとおして生きてきた中での、開き直ったような、カラッとした明るさがある。

ぼくはずっと、美術家という自己意識を持つことに拒否感があったけど、
この5年ほどで、感じ方が変わってきている。

今日は、この<馬鹿>な人たちの中の馬鹿の一人として、幸せな感じを持った。
世の中みんな頭の回転数が上がって、要領がよくなってきた中で、
馬鹿でいるってことの面白さ、意味。

松山さんは大きな病と一緒にいる人で、この頃はまた調子がよくないようだったけど、
お話をしていて、目の中にひとつ、光があるな―と思った。
その光は、ふらふらゆれたりせずに、じっと、しずかに灯っている感じ。
そういう目をした人が多かった。
松山さんから背中を押されて、「結局は、愛なんだよな」と、少し小さな声で言われた時は、
一番大切な秘密を明かされたような気がした。
ぼくも、そうおもう。

来年は会えないかもしれないな、というような感じもするのだけれど、
この日のことは、ずっと印象に残って行くような気がした。
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by izuminohanashi | 2010-10-06 00:46 | dairy
opening!
一本松跡地 壁画プロジェクトのドキュメント展示が完成しました。

今日からオープンするCAT(contemporary art trial)展で見られます。

10/5(火)~10/11(月)
10:00-19:00 最終日17:00まで
グリーンホール相模大野多目的ホール

よろしくお願いします。
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by izuminohanashi | 2010-10-05 12:55 | lone pine mural
clara et distincta.
今日は一日、5日から始まる展示の準備してました。
夕方から、ナチュラルの場をお借りして、先日みんなで作ったストーリーを絵本にする綴じ方講習。
遠方から、お三方、参加して下さいました。


アドバイスしていて気づくこと。


これは、自分が自分に語って聞かせる物語です。

自分にとっての意味を大切に。

他人がどう思うかが、自分のことよりも気になるのは
自分よりも他人を重く見ているということ。
自分を軽んじているということ。

だから、これは、自分が自分に語るストーリーなのだ。

「空き地に 集まる 子どもの手」

リズム。意味。ひろがり・・・

旧いものを消して新しいものを描くのは、さびしい、しかし、

覚書は消えて、新しい、力強いストーリーが生まれる。

それは本当に、素晴らしいこと、そして、

自分にとっての意味がいつのまにか、もっと多くの人にとっての意味となる。

「私がそれを疑ういかなる理由もないほどに、明晰にかつ判明に私の精神に現れるもの以外の何ものも、私の判断のうちに取り入れないこと」
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by izuminohanashi | 2010-10-03 01:17 | lone pine mural


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