富田俊明の日記
by izuminohanashi
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you bow to no one, but to something. May you find why.
今日最初のゲストの方、先週も来てくださって、
でもすぐに分からないと言って帰られた。
試してみるという気にもならなかったようである。
残念なことである。2回も足を運んでくれたのに。

ギャラリーへのアプローチにひとつ仕掛けをしているのだが、
彼だけ他の人と違う入り方をする。
障害物がひとつあって、頭をひょいと下げればいいのだが、
彼はそれを持ち上げる。どうしても頭を下げたくはないようだ。
今日は雨が降ったのでその障害物は濡れていて、持ち上げた手が濡れてしまったぞ、
とぼくにアピールしたけれど、それは持ち上げたりするから手が濡れるのである。
意識的になのか無意識的になのかは、分からない。
ヒトは、ただ“何か”に対して頭を下げることはできるのだろうか。
そうすることの意味を、自ら見出して、そうすることを自分に許せるのだろうか。
それとも、そうさせられると想像して、それに対して抵抗するのだろうか。
ぼくが何を言わんとしているかだけではなくて、
それが自分にとっては何なのかをうまく見つけることはできないのだろうか。
「なぜ自分がこれを語られているのかが分からない。」
彼はそう言った。
「そうですか、それは残念でしたね。」
と返すしかないではないか。
それともそれも、説明してほしかったのか。
なぜ今日再びここに来たのか、何をしているのか、その意味に気付くのは、
ぼくの仕事ではない。それに気付かせるのも、ぼくの仕事ではない。

最初の個展のときも、単純な仕掛けをして、
観客を暗闇にひとり閉じ込めてしまう形式だったが、
暗闇が怖いと言って5分で出てくる人もあれば、40分も出てこず、
もっと居たかったけど、次の人がいるからね、と言う人もあった。
ぼくの語りたい内容が、そういう障碍を越えないと見えてこないものだったからで、
別にヒトをテストするつもりなどなかったのだ。

今回の展示も、こんな単純なしかけで、
来る人を切り分けてしまっているようである。
これは別に作品が主に意図するところでは全くないのだが、
図らずも、ヒトの意識に在る境界線を目に見えるものにする
物差しのように機能してしまった。

以前だったら、それでも何とか分かってもらおうとしただろうが、
今日は、ただただ、残念だな、と思っただけだった。
それはぼくのせいではないし、ましてや彼のせいでもない。
ただ、世界は、そのようにして在る、というにすぎないのだ。
それに、ずっとそのような壁が断固として在り続けるという保証もない。
この世で、固く硬いものほど弱いものはない。
自ら変化するものだけが次の世界へと続いていける。
内側から変化できないものは、外側から壊される。
そしてあるとき、ふと開かれるのかもしれない。
そのときは、ただその幸運を喜べばよい。
そうなるかもしれないし、そうならないかもしれない。
だからこそ、ぼくは、ぼくの好むやり方で、語っていこう。
あるいは、語ろうとする内容が要求する形に沿っていこう。
外側から当て嵌められるようなことは、別に何もないのだ。
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by izuminohanashi | 2009-09-29 15:29 | heart mountain
a detour
12:00の開廊と同時に来るゲストは滅多にないけど、
少々遅刻気味のぼくは、今日はがんばって早めに家を出ました。
が、今日の小田急の事故のせいで、遅刻の記録を伸ばしてしまいました。
13:30にギャラリーを開ける。
誰か来ていなかったかな。
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by izuminohanashi | 2009-09-29 13:54 | dairy
a caterpillar and a cockroach
毎日こうして、ゲストが作品に見入ったり聴き入ったりするのを見ていると、
ひとりひとりが、作品の世界をその人の中に再創造しているのが見えるような気がする。
当然、それらはひとつひとつ異なる。
要するに、それはその人の世界ということだろう。
その人の世界に、ぼくの世界が映しこまれていくのを見ていて、
こちらも、ホッとしたり、清々しく思ったり、また逆に不安に感じたりもするのが、
不思議である。それは善し悪しの判断ではなく、正直な気持ちである。
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なぜかは知らないが、ここは蚊が吹き溜まるようで、
蚊取り線香が欠かせない。
でも、さすがにずっと煙を吸っているとだるくなるので、
今日は途中で消した。
外の空気を吸いに出ると、蚊避けになるとされるゼラニュームを発見、
一枝貰って帰って、線香のかわりにする。
でも効き目がなくて、Mちゃんがずいぶん刺されてしまった。
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突然、ゴキブリが出たのだけど、北海道から来てくれたAさんは、
なんとゴキブリと生涯初対面だった。
ぼくの作品の印象よりも強烈なのはしょうがないとしても、
この2つの印象が結びつけられてしまうのはどうかと思う。

初日にSくんからお祝いとして頂いた花を切り戻して、花瓶に生け直すと、
芋虫を発見。ガーベラを食していた。
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先週は、毎日のように蜂が顕れて、
蜂を特別視しているぼくには、とてもいいサインだったのだけど、
今週はどうやら、招かれざる客で明けたようである。
もちろん、虫のことである。念のため。へへへ。
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by izuminohanashi | 2009-09-29 01:04 | heart mountain
help Heart Mountain to be preserved
ときどき見ているブログDenshoにこんな記事が載っていました。
Help Preserve Minidoka and Heart Mountain
ミニドカとハートマウンテンの強制収容所跡地を史跡として保存しようという運動で、
寄付金でも募るのかなと思ったら、アメリカ市民として地元の議員に手紙を書いて
意義を訴えようというものでした。

2001年に一年間ロス・アンジェレスに滞在・調査していた折には、
ワイオミングまで出かけることはできなかったけど、
そこがHistoric Siteとして保存されていくかどうかには興味があります。
強制収容所というからには、普通にはアクセスがないと思うけれど、いつか訪れてみたいです。
ぼくのハートマウンテンは、直接には、ここから名前を頂いているのですし、
一度はどんなところなのか、ハートマウンテンの山容も見てみたい。
ウェブで画像を検索すると、山頂に巨大な岩が剥き出しになった、
一見異様な姿をしていました。
ハートマウンテン強制収容所の砂漠からこの山を眺めながら、
彼らはもっとも非アメリカ的な不正義な仕打ちを耐え忍んでいたわけです。
とこう書きながら、では今日アメリカ的な正義とは一体不正義とどれだけ異なるのかと
ふと疑問に思ってしまいました。

アメリカが嫌い、とにかくキライ、という友人もいましたけれど、
ぼくはそれもどうかと思います。
その人が嫌ってみたところで、何一つ変わらない。
当事者である彼らは、不正義に抑圧されても被害者になることなく、思考停止に陥ることなく、
その経験を、与えられる正義ではなく、自分たちが信じる正義を形作るために、
より多くの人たちの利益のために使おうとしている。
これこそ、行動の中に示される信頼の姿ではないでしょうか?
ま、ぼくがわざわざ言わなくとも、これが正論ですけれど。
全米日系人博物館のミッション・ステートメントの受け売りです。
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by izuminohanashi | 2009-09-27 22:39 | heart mountain
it's very giving!
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今日は山口からの古い友人のために、ギャラリーを開けました。
旦那さんはNYCに今日帰ってしまうのに、出発前のギリギリの時間を
ぼくの個展のために割いてくれたのでした。
作品のことをいろいろと話せたのもよかったし、
今後一緒に考えたい懸案もあり、あっという間に時間が過ぎました。
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昨日来てくれた同級生のYさんに、いつもブログ見ているけど、
ミスドばっかりで食が偏ってて心配、と言われてしまいました。
で、今日はオーガニックのランチを食べたので、Yさんに見せようと思い写真を撮りました。
マクロのお店で、「一汁五菜」というメニューだったけど、
しっかり炊かれた玄米はとても美味しく、惣菜もボリュームはないけど、
ひとつひとつの風味が深くて、なんだか満足しました。
確かにミスドでは得られないものですねぇ。

食と言えば、先日山籠りをした折に、
とっても懐かしい人Cさんに出会いましたが、
彼から約束のキノコが届きました。

  本日休みをもらい 行って来ました。
  少量ですがどうぞ。
  どびん蒸し、天ぷら、きの子めしなど なんでも良いと思います。
  まずは めしあがれ。
  (Cさんからのこの手紙、しばらくキッチンに貼っておこう)。
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舞茸。こんな香りだったっけ?
う~ん、これは・・・・・・山の匂い。木の香。
母に味わわせたかったとふと思いました。
きっと香や味を深く楽しんで、
そこから思い出される思い出話のひとつやふたつ、
いつものように語ってくれたに違いありません。
う~ん、いいな、山とつながっている感じがする。
おっと、苔がくっついてきた。
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by izuminohanashi | 2009-09-27 21:18 | heart mountain
distance between times and spaces both near and far
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なんかこの距離感と遠近感が可笑しくて。別に深い意味はないけど。
今日は大学時代からの懐かしい友人が来てくれました。
なんと最初に出会ってからちょうど20年経っていることにオドロク。
それまで生きてきた時間よりも、出会ってからの方が長くなりました。
今日は鶴岡からいとこも来てくれました。
だだちゃ豆のスナックを頂いたのと、
手作りの生姜の砂糖漬けも。
生姜大好きなぼくは、とってもハッピーになりました!
来てくれた人の写真を何となく撮っているけれど、
いとこの肌が透き通るみたいに白くて本当にビックリ。余談だけど。
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by izuminohanashi | 2009-09-26 21:38 | heart mountain
in a all you do
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考えがあってイロイロな仕掛けをしているのだけど、
実際に行為されてこそ、演じられてこそ、その意味が明らかになる。
詳しくはここに書かないけど、このビニール紐の細工にも意味がある。
先日、頭を下げず、これを持ち上げて通った人が一人だけいて、
おお、その手があったか! と軽く驚いた。
密かに設定した基準を壊されたときに、その意味はもっと明らかになる。
同時に、そこを通る人の通り方に、その人のあり方もあらわれる。
観客は作品を見ているかもしれないが、
ぼくは観客を見ているんである。
自分の好む方法でやろうとすればするほど、
見えてくるものが鮮やかになるように思われる。
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by izuminohanashi | 2009-09-25 22:55 | heart mountain
a fellow of the mountain came by
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by izuminohanashi | 2009-09-24 12:50 | heart mountain
petunia
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こぼれ種のペチュニアが咲いた。
味わいのあるピンクだった。
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by izuminohanashi | 2009-09-24 07:58 | dairy
listening to it
今日も眠い。
初日に来てくれた友人がどうやら持って行っちゃったみたいなので、
今朝はハートマウンテンの第三番目のストーリーを和訳と元のもの一冊ずつ綴じて持ってきた。
『泉の話』のときも、本が10冊以上なくなったかな。
こちらは出版社持ちだったので、それほど痛くはなかったけど、
「閲覧用」と書かなければならないのは、あまり気分のいいものではない。
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今日は寒い。眠いからかな。
26℃という予報だけど本当かな。
東京の真中でこんなにゆっくり過ごすことは、もうあまりないことで、
ここにいる自分が不思議である。
ギャラリーは住宅地に少し入った路地に面しているけれど、
けっこう人が通るみたいで、モノを運ぶのや子どもが親を呼ぶのが聞こえたりする。
スペースの半分は大きなガラス張りだけど、同じサイズの壁で外と遮断されているから、
音しか聞こえないんである。
『泉の話』のときに作ってもらった建て込みと、ちょうど鏡で合わせたようなスペース。

明らかに睡眠不足と運動不足。
今年一度もプールで泳いでいないことが信じられない。
近所のは、9月いっぱいで閉まってしまうかな。
最後はシドニーの潮水のプールだったりして。
あれはよかったナ。
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by izuminohanashi | 2009-09-23 14:56 | heart mountain


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