富田俊明の日記
by izuminohanashi
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a morning to leave
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ここを離れる時がやってきた。
もう少し、よく見ておきたい気持ちもあったが、ほっとした自分もいた。

ラッパーズヴィルへ向かう道で、こんなおもちゃを発見。
なんとなく、樹の根元に納める。
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タワーの石が採掘された石切り場のひとつだと、あの人物が言っていた場所を見つけた。
言われたとおり、緑色のクレーンが目印だった。
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by izuminohanashi | 2007-10-22 23:58 | dairy
meeting the tower, 2 hawks, and a man.
今日は、スゴクラッキーな一日だった。
そして不思議な一日だった。

チューリヒの安宿を出て、電車の車窓から湖畔を眺めながらシュメリコン駅へ。
降りて歩くと、途中、湖畔にあまりにも美しい教会があったので、立ち寄る。
農場の敷地らしく、きっと鍵を持っているに違いないと見当をつけて訊ねると、快く貸してくれた。
小さな教会は近くで誰かが鍵を管理してるってことは、マケドニアで経験済みだ。
17世紀に建てられたという教会はとてもシンプルな造り。
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と、鷹が頭上を舞っている。
これで2羽目だ。
オレンジと黒の羽の模様が特徴あるなあと思う。

どうも通り過ぎてしまったようで、ボーリンゲン村の集落についてしまった。
いったいどこでユングのタワーを見過ごしたんだろう?

村の駐車場に巨大なヴァンを停めた、年のころ40ぐらいのおじさん(?)に訊ねてみた。
シャープな顔立ちにサングラスでちょっと怖い印象だったのだけど、思いのほか親切で、
「ぼくもユングの思想に救われたことがあるよ。ここではみんな尊敬と親しみを込めて、
C.G.(ツェーゲー)って彼のことを呼ぶんだよ。」
と教えてくれた。
そんなことをいうこの人物に非常に興味が湧いて、
名前や職業を訊きたいという衝動を感じたけれど、なんとなく、そうしなかった。
やっぱり通り過ぎていて、湖畔の森をよく見れば見つかる、
小道沿いのストライプに塗られた物置を見落とさないで、と教えてくれた。

ノルウェイの友人へのお土産にしようと、小道の途中で、よく茂ったタイムを摘んでいると、
声を掛けられた。
振り返ると、あれ? さっきの人物が、きれいなロードレーサーにまたがってやって来ていた。
どうやら、ちゃんとタワーまで送ってあげようと思ったらしい。
なんだか、スゴクうれしかった。
道々何を喋ったかはあまり覚えていないけど、とても不思議な親しみを感じた。
タワーの入り口で、いい時間を過ごしてね! と言いながら、さっさと自転車で去っていった。
それにしてもタワーに詳しすぎる。
ひょっとして彼もユングのお孫さんなのじゃないかとすら思ったし、そうじゃなくてもタワーも一緒に巡りたい感じでもあったけれど、スマートな親切心には関心した。

さてさて、タワーはすばらしかった!
石積みの古いスタイルの建物にもかかわらず、何か“新しさ”のようなものを感じた。
それはどこから来るんだろう?
そして、日曜大工的なユングの手を、石と石の間のモルタルの処理のアマチュア感に感じた。
なにかワクワクするような、子どものような笑いがこみ上げてきた。

あまりにも興奮して、湖側の石を伝って、建物の内側を覗く。
陸側は城のようによそよそしいから。
まったくちがうタワーの表情が垣間見える。
天井に描かれたシンボルも見えた。

すると、湖に突き出した中庭に、太った女性が寝っ転がっているのが目に入った。
やばい。怒られる。
でももうちょっと見たい。
そうこうしているうちに、やっぱり見つかって、ひどく怒られた。

さっきまでの興奮は消し飛んで、
個人のプライヴァシーを侵害してしまったことを激しく反省。

このまま立ち去ろうかと思ったが、やはり一言謝っていくべきだろう。
自分の良心の呵責を軽くするためではなく、この女性の気分が少しでもマシになるように。

意を決して、分厚い扉をノックすると、スゴク不機嫌な女性が。
用意した謝罪の言葉を、扉が閉められてしまう前にと言い切ってしまうと、
女性の顔が和んで、良く分かったわ、コーヒーでもいかが? と。
耳を疑ったが、中に入れてもらえるなんて!
もちろん、喜んで、感謝します。
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暖炉の本物の火で沸かしたコーヒーをいただきながら、
この女性は、ユングのお孫さんで、とても大変な人生の様々を聞かされたのだった。

タワーの中を見せてもらった。
ユングの寝室には、フレスコ画が描かれていた。
それは、ユングの内なる師、フィレモンの像だった。
その絵を見て、なんとも説明しがたい不思議な気がした。
フィレモンの顔が誰かに似ている。
そうだ、ここへ案内してくれたあの人物だ。
そしてフィレモンの翼には、道すがら見かけた鷹と同じ特徴的な模様が。
名前も聞かなかったあの人物が、目の前の壁に描かれている。
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なんて幸運なんだろうと感謝しながら、夜半、真っ暗な湖畔に突き出した小さな桟橋に佇んで、
足元からずっと広がる巨きな真っ黒い深みと広がりがつぶやくのを聴いた。
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by izuminohanashi | 2007-10-20 23:57 | dairy
to Kusnacht
キュスナハト駅を降りて、ユング研究所に向かって歩く。
チューリヒ湖が見えてきた。
ついに来た!
あんまりうれしくて、しばし湖水で遊ぶ。
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ドイツで2つの国際美術展を観てから、
もっともっと別の、timelessなアートに触れたくなった。
ヨーロッパに行く機会があったら、
ユングのボーリンゲン・タワーを絶対に観にいこうと思っていた。
このタワーについてユング自身が語っていることを読むほどに、すごく惹かれる。
ぼくの心はもうタワーに飛んでいた。
でも、ネットで調べても、タワーの場所がいまいちよく分からない。
ボーリンゲンという地名をたよりに、衛星写真で見ると、ほとんど森。
それらしい建物は見当たらない。。

チューリヒ駅のツーリスト・インフォメーションでも分からず、
キュスナハトのユング研究所で訊くことにした。

湖畔の路地を迷いながら辿り着いた。
レセプションに顔を出すと、イレーンさんという親切な女性が色々教えてくれた。
タワーはユング家の所有で、一般公開はしていないこと。
湖の先のシュメリコン駅で降りて、ボーリンゲン村に歩いていく途中に見つかると。
あなたがとっても幸運なら、ユング家の人が中にいて、入れてくれるかもしれない、
でも、外から見ても、とてもすばらしい場所です、と。

イレーンさんは、ぼくのイメージへのちょっと変わった関わり方を
とても興味を持って聞いてくれて、いくつか面白い本を薦めてくれた。
picture interpretationの本を買った。

時間がたっぷりあったので、教えてもらったユングの家を訪ねる。
キュスナハトからチューリヒを背に湖畔沿いに10分ほど歩く。
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それにしても、研究所もユングの家も、修理中だったのが不思議だった。
研究所へは、回り道をしなければならなかったし。
専門化向けだとばかり思っていた、研究所の集中講座は、ユング心理学への関心を持つ人なら誰でも参加できるとのこと。この門をくぐりたいと思う。
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by izuminohanashi | 2007-10-19 23:11 | dairy
St. Gjorgi, Kurbinovo, Macedonia
数年前、教会や修道院を熱心に訪ね巡っていたIskraは、
ある日とても美しい修道院を見つけた。
Lake Prespaからほど近い小さな村はずれの、小さな教会。
そのシンプルな内部には、これまで見たこともないフレスコ画が描かれていた。
半ドーム型に窪んだaltarの上部はアーチ型の壁となり、
そのアーチの左には、キリストの受胎を告げる天使ガブリエル、
右がわに処女マリアが、
美しくプロポーションを引き伸ばされて描かれていた。
ガブリエルとマリアのあいだの空間にみなぎる緊張感、
マリアの受けた衝撃が、
半ドームの窪みによって隔てられた左右の壁という建築的な条件と相俟って、
ほとんどairlyな美しさとともに、
Iskraの心を打った。
その瞬間、あらゆる近現代の美術の試みが塵に思えたほど、
その時空を超えた美は圧倒的だった。

Iskraが語るのを聞きながら、
ぼくもほとんどその場に居合わせたような気がした。

Iskraの記憶をたよりに、
もう日も傾いたころようやく、
鶏や犬の走り回る誇りっぽい村の路地を上がって、
教会の鍵を保管している家を見つけ出した。
本当に幸運だった。
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それは本当に小さな小さな教会だった。
まるで普通の村の家と見まごう素っ気ない佇まいだった。

Iskraがかつて訪ねた時とちがって、
altarの前面には、新しいイコンホルダーが建てられ、
床は薄っぺらい化粧石版に覆われてはいたけれど、
しばらく無言で息を呑むほどに、そこは特別な世界だった。
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by izuminohanashi | 2007-10-07 04:36 | dairy
Mogorce2
Shelifを訪ねる。
村はとても美しい。
出稼ぎに出ても、
村に家を建て、
週末、年末年始、5月2日から6日の祭りには帰ってくる。
イタリアに出稼ぎに出て成功し、安定した生活を得たが、
全て売り払って帰ってきてしまった人があるくらいだ。
なんで?と訊いたら、
ここが美しいから、
水や空気がきれいだからだ、
とShelifと彼の親友は口々に即答した。
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兄弟は神様がくれるけど、
友は自分で見つけるもの。
Shelifの親友はそう言っていた。
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by izuminohanashi | 2007-10-03 02:08 | dairy
Mogorce, Macedonia
モゴルチェ村。
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by izuminohanashi | 2007-10-03 00:19 | dairy
Zajdi zajdi
テラスから眺めた森。d0142121_23283181.jpg

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by izuminohanashi | 2007-10-02 05:26 | dairy
Zajdi zajdi
テラスの陽だまりでダラダラするのが習慣化していたIskraとぼくは、ガリチニックでもうってつけのテラスを発見。早速ワインと軽食を注文。
ホテルからマケドニアの懐メロがいい感じに谷に響き渡っている。

♪Zajdi, zajdi jasno sonce

Zajdi, zajdi jasno sonce,
zajdi pomrachi se,
i ti jasna le mesechino
begaj udavi se.

Crnej goro, crnej sestro
dvata da crnejme,
ti za tvojte lisja le goro,
jas za mojta mladost.

Tvojte lisja goro sestro,
pak kje ti se vratat,
a mojata mladost le goro
nema da se vrati.

Iskraが訳してくれた。

♪Set, set, clear sun

Set, set, clear Sun,
set to dim
and you bright Moon,
run away, to be drowned.

Blacken forest, blacken sister,
let's both blacken.
You, for your leaves, forest,
I, for my youth.

Your leaves, forest, sister,
will come back again.
My youth, forest, sister
will not come back.

沈め、沈め、消えてしまえ、太陽よ。
明るい月よ、行くがいい。
黒くなっていく森よ、妹よ。
ともに黒くなろう。
お前にとっての枯れてゆく木の葉は、
私にとっての若さだ、妹よ。
お前の葉は、戻ってくるぞ、森よ、妹よ。
だが私の若さは、戻ってこないのだ、妹よ。

黒は、哀しみの色、死の色なんだそうだ。
ちょうど向かいの山では紅葉がはじまったばかりだった。
ぼくたちはちょうどあのぐらいだね? って笑い合った。
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by izuminohanashi | 2007-10-02 04:26 | dairy
Galichnik, Macedonia2
ガリチニック村のポスター。
独特な結婚式の習俗で有名。
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本当に美しい村だけど、
普段は3世帯ぐらいしか住んでいない。
でも結婚式があるとみんな帰ってくる。
村を離れても、心はここに残してある。
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by izuminohanashi | 2007-10-02 01:09 | dairy
Galichnik, Macedonia
ガリチニック村に到着。
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by izuminohanashi | 2007-10-02 00:06 | dairy


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