大切なひとをなくしたあと、
ふと路傍の野花に“照らされる”
と書いていた友人がいました。
桜が散りきった後、
気がついたら、もう、たくさんの花花が咲いていた。
露草も、いつもの空き地に、いつのまにかまた咲いていた。
顔をのぞきこんでみると、
ちょっと傾げた顔の風情に、
あのひとのやさしく、はかなげで、
無邪気で純真な幼子のような面影を見、
“照らされる”という心もちが、すこし分かったような気がしました。
しばらくは、これらの花花に、
さびしいきもちをなぐさめてもらおう。
それにしても、青や紫はうまく写らないナ。
写真では青ざめてしまって。本当はもっとあたたかい色なのに。