キュスナハト駅を降りて、ユング研究所に向かって歩く。
チューリヒ湖が見えてきた。
ついに来た!
あんまりうれしくて、しばし湖水で遊ぶ。
ドイツで2つの国際美術展を観てから、
もっともっと別の、timelessなアートに触れたくなった。
ヨーロッパに行く機会があったら、
ユングのボーリンゲン・タワーを絶対に観にいこうと思っていた。
このタワーについてユング自身が語っていることを読むほどに、すごく惹かれる。
ぼくの心はもうタワーに飛んでいた。
でも、ネットで調べても、タワーの場所がいまいちよく分からない。
ボーリンゲンという地名をたよりに、衛星写真で見ると、ほとんど森。
それらしい建物は見当たらない。。
チューリヒ駅のツーリスト・インフォメーションでも分からず、
キュスナハトのユング研究所で訊くことにした。
湖畔の路地を迷いながら辿り着いた。
レセプションに顔を出すと、イレーンさんという親切な女性が色々教えてくれた。
タワーはユング家の所有で、一般公開はしていないこと。
湖の先のシュメリコン駅で降りて、ボーリンゲン村に歩いていく途中に見つかると。
あなたがとっても幸運なら、ユング家の人が中にいて、入れてくれるかもしれない、
でも、外から見ても、とてもすばらしい場所です、と。
イレーンさんは、ぼくのイメージへのちょっと変わった関わり方を
とても興味を持って聞いてくれて、いくつか面白い本を薦めてくれた。
picture interpretationの本を買った。
時間がたっぷりあったので、教えてもらったユングの家を訪ねる。
キュスナハトからチューリヒを背に湖畔沿いに10分ほど歩く。
それにしても、研究所もユングの家も、修理中だったのが不思議だった。
研究所へは、回り道をしなければならなかったし。
専門化向けだとばかり思っていた、研究所の集中講座は、ユング心理学への関心を持つ人なら誰でも参加できるとのこと。この門をくぐりたいと思う。